「社会の歯車になんてなりたくない」と思っている君へ
記事更新日 2022年10月13日
この記事内容の監修者
- ジョブトラ編集部
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どうも皆さんこんにちは。
幕開けと同時にコロナが世界的に大流行し、求人も大幅に減少し、選考フローも大幅に変更になるなど、激動の新卒就活となっていますね。
そしてこの気怠い暑さも相まって疲労もピーク、就活に対するモチベーションも落ちてしまうことは当然です。
誰もがそうなるでしょうし、全く悪いことではありません。
そんな時、
「社会の歯車になっていいの?レールの敷かれたキャリア歩んで楽しい?」
こんなセリフを聞いてこれまで志望していなかった企業の紹介を受け、心が動いた経験はないでしょうか。
今日はそのような一見キラキラしたオファーについてのお話です。
私も2017年卒のまだまだ若手と呼べる世代なので、まだ少しは皆様に近しい立場でお話ができるのではないかと思います。
人材業界で働くしがない筋肉営業マンの小言ですが、息抜きにプロテインでも飲んだり筋トレをしてホルモンバランスを整えたりしながら読み流していただければ幸いです。
「社会の歯車になる」ってどういうことだろう
さて、学生の皆様がイメージする「社会の歯車ではない人」とはどんな人なのでしょうか。
パッとイメージをするのは、フリーランスや少数精鋭のベンチャー企業あたりですかね。
確かに裁量権が大きく自由な働き方はあるのですが、結論、働く人はその会社規模や雇用形態を問わず、誰しも皆何かしらの社会の歯車を担って成り立っています。
我々はこの社会に生きる以上、お金を稼がなければ生きていけません。
そしてお金とは相手に対して価値を提供し、その対価として支払われます。
会社は取引先に対してサービスを提供してお金をもらい、営業担当はあげた利益に対して会社から給料をもらう。
そして稼いだお金を使い、そのお金を使った先の企業が従業員に給料を払う…そんな形で全てはつながり、経済は回り続けるのです。
残念なことに新型コロナウイルスの影響でイベントや飲食関連の事業が厳しい経済被害を受けたときに、連鎖倒産として様々な異業界の企業が倒産してしまったことも記憶に新しいですね。
経済がどこかで繋がっていることの実例です。
そんな中、冒頭のようなキラキラしたオファーでは「裁量を持って働ける」「レールの敷かれた働き方じゃない」と言ったようなプレゼンをされるかもしれません。
しかし、よくよく調べてみるとその紹介された会社も大企業の一部の業務だけの請負で業務が成り立っていたり、大企業1社に売り上げを依存しているということも少なくありません。
その場合、取引先の担当者のさじ加減ひとつで業績が左右されてしまいますから、結局は世間的に「社会の歯車」と言われる大企業の仕事のその「歯車」に自身も巻き込まれることとなります。
その場合、ひとつの組織のトップとなっても結局は誰かの手のひらの上で動いているということには変わりはありません。
でも、歯車になることは何も悪いことではないのです。
むしろ歯車として動けているということはつまり、人の役に立ち、社会経済を回すための要因として活躍できていることと同義です。
「社会の歯車として動く」ということは決してマイナスのことではなく、むしろプラスのことなのです。
よって、「社会の歯車になりたくない」という思いの背景で問題となってくるのは
「自分がどのように働きたくて、そのスキルを身につけていくためのキャリアを歩める選択として理にかなった就職先を選べているかどうか」をはっきりさせることなのではないでしょうか。
本当に入社後に自分の仕事をコントロールする人たちは誰なのか。
どんなスキルを身につけられるのか。
どんなキャリアが描けるのか…。
などなど、これらの情報はしっかり調べてから入社をしないと、悪い意味での入社後ギャップに苦しむことになります。
フリーランスとしていくつもの仕事を掛け持つもよし、正社員として大手企業でしっかりと段階を踏んでキャリアアップしていくもよし、勢いのあるベンチャーで社会起点の新規事業に燃えるのもよいことです。
そのためにご自身がどのような環境で働いていきたいのかが、自己分析をする上で重要な要素ですし、会社を選ぶ際にミスマッチを起こさない重要なポイントです。
また、これは何かひとつの選択が良い悪いという2元論の話ではなく、その人の志向や得意なことによってもマッチしたキャリアは変わってきます。
ただ、まだ社会を知らない学生に対して、「この時代に社会の歯車になるようなキャリアを歩んでいいのか?」と言ったような理念を盾にし、大企業を頭ごなしに否定し、学生が自ら応募しないベンチャーや中小企業などに誘導しようとする業者がいるのも事実です。
そのような業者はもちろん紹介料などの形で紹介先の企業からお金をもらっているということを忘れてはいけません。
※ベンチャーや中小企業が悪いということではございませんし、本当にあなたにマッチしているからこそ紹介が来ている場合ももちろんあります。
ネットでもいわゆる情報商材屋と言われている界隈では同様な大企業煽りやサラリーマン煽りが声高に叫ばれています。
しかし、果たして真似をした結果、再現性を生んで成功した人が何割いるのかはいささか疑問です。
実際に私の知り合いにも、就活に疲れた頃にそのようなキラキラした甘言に乗ってしまい、せっかくの新卒としてのキャリアを放棄し、3年経った今になって再度の就職活動に苦しんでいる人もいます。
迷ったらもっと企業研究をしてみよう
もちろん、VUCAの時代とも言われる未来の見えない中で「どこでも行けていくために自らの力をつける」として自己のスキルアップを目指していくことは確かに素晴らしいことです。
自らのスキルを伸ばしどこから求められる人材になることは、今後の時代の「安定」のためのひとつのスタンダードになるだろうという意見には私も同意です。
ただ、繰り返しになりますが、その理念を悪用する輩もいるということは決して忘れないでください。
心動いた時には、イメージに惑わされずに現実を見ていきましょう。
本当にあなたが目指している企業はキャリアアップができない環境なのですか?
成長ができない環境なのでしょうか?
死んだような目をして毎日を過ごす人しかいないのでしょうか?
きっとそんなことはないはずです。
情熱に燃えて頑張っている人がいる、社内外から高い評価を受けている優秀な人がいる、熱意に答える研修プログラムがあるなど何かしらの魅力が必ずあるはずです。
また、私は決して大企業に行けと言っているわけではございません。
かと言ってベンチャーに行けと言っているわけでもございません。
私はこのコラムを読んでくださっているあなたの人生を知りませんし、そんな軽々しいことを言うつもりはさらさらございません。
ただ、「就活に疲れて響きの良い言葉に騙されていないか?」という問いを投げ掛けたいのです。
皆様が本当にやりたいことの原点に立ち返り、納得のいく就職活動をして欲しいと心から思っています。
転職エージェントという仕事をしている私が言うのも何なのですが、理想で言えば「やり直し」のための転職サポートをする必要がない世の中になることが理想です。
あなたが本当にやりたいことは、今手を伸ばそうとしているその仕事なのでしょうか?
その選択は自分への妥協の言い訳になっていないでしょうか?
もう1回。
もう1回だけでも、ギアを入れて頑張ってみましょう。
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