元文系SEが解説!文系がIT系企業に就職して生き残る秘訣

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記事更新日 2023年08月31日

26卒就活サマーインターンシップ就活免除

この記事内容の監修者

ジョブトラ編集部
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IT系企業というと、理系の技術者がバリバリ仕事しているイメージを持たれることがあります。

 

ところが蓋を開けてみると、そこまで理系だらけの世界ではありません。

 

この記事は「文系だけどIT系企業に進みたい!でも理系じゃないと難しいんじゃないかな?」と考えている学生さんに、元文系出身SEである私の経験から文系がIT企業に就職する方法と、周囲の理系SEに負けないコツをご紹介していきます。

 

文系でもIT系に就職できる?

まずこの質問にズバリ解答すると「文系でもIT系企業に就職できる」です。

 

私が新卒で入った会社は独立系のSIerでしたが、かなりの人数が文系出身でした。

感覚ではで4割近くは文系だったと思います。

 

そして、就職してから新人研修を受けて現場配属されるまでの間で、文系であることのハンデを感じたことはほとんどありません。

 

これは新人研修だと全員横並びでカリキュラムをこなしていくからです。

 

もちろん専門学校出身の同期は研修課題をクリアするスピードは早かったですが、新人研修を終えて現場配属されてしまえばそこまで差はありません。

 

現場配属されてから文系卒と理系卒でどちらが仕事できたかと聞かれれば「どちらも差はない」と答えます。

 

なぜなら、IT業界で働くために大事なのは文系理系よりも個人の資質によるところが大きいからです。

 

正直、誰が理系で誰が文系かなんてことは最初の1年を過ぎたら誰も覚えていません。

 

ここまでは私の経験論で話してきました。

では実際どうなのかを見ていきましょう。

下の表はIT企業における文系理系の比率を示したものです。

 

 

参照:「IT人材白書2017」(独立行政法人情報処理推進機構(IPA))

 

これを見れば「情報系」「理学系」「工学系」「その他理系」を合わせた数値は64%、それ以外の文系が36%という結果になっています。

 

おおよそ私の話とも符合しますね。

 

IT技術者が理系ばかりかというと、実際はそうでもないということがわかったと思います。

 

そこで、なぜIT企業は意外に文系が多いのかを解説していきましょう。

 

IT系は文系向きの業務が大半を占める

実は、IT系は文系向きの業務が大半を占めます。

これは私がやっていたSE(システムエンジニア)だけに限った話ではありません。

 

システム設計書やテスト仕様書などのドキュメント作成は理系・文系なんて関係ありませんし、要求分析や要件定義ではコミュニケーション力のほうが重要です。

 

コミュ力が重要

 

システム開発で見ると、プロジェクトの成功の肝は「コミュニケーション力」が挙げられます。

 

なぜ「コミュニケーション力」が重要なのか、それはクライアントと適切に意思疎通ができなければプロジェクトは炎上・失敗するからです。

 

エンジニアというと、一日中パソコンに向かってキーボードを叩いているイメージがあるかもしれませんが実はそうでもないのです。

 

多くのプロジェクトの失敗は、クライアントとエンジニアの「こんなはずじゃなかった」で始まります。

 

それはお互いの意識のすり合わせがしっかりできていないからで、理系のエンジニアはこういった交渉事が苦手な傾向にあります(もちろん交渉上手な理系エンジニアもいます)。

 

ほかにも、クライアントの要求をうまく引き出したり、クライアントの無茶な要求に対して適切な妥協点を提案したりなど、IT業界におけるコミュニケーションスキルは周囲が思っている以上に重要な要素とされています。

 

プログラミングは「言語」だ

 

そして実は、プログラミングについても理系・文系で差がつくものはありません。

 

「プログラミング言語」というだけあって、機械が理解できる「言語」です。

日本語や英語と変わりません。

文系の領分です。

 

どういうときに理系が強いかというと、エンジニアリング色の強いシステムを組むときです。

 

たとえばロケットの弾道計算ソフト、タンカーの強度計算ソフトなどの場合、サイン・コサイン・タンジェントのようなバリバリの理系知識が求められます。

 

それ以外の物流システムやWebシステム開発では、ほとんど理系の知識を求められることはないのです。

 

文系が理系に勝つための努力ポイント

無事IT企業に就職できたとして、どうすれば一目置かれる人材として自分のキャリアを築いていけるでしょうか。

 

そのひとつのヒントとして、あるデータをご紹介します。

 

 

参照:「IT人材白書2020」(独立行政法人情報処理推進機構(IPA))

 

これは「IT企業人材の自主的な勉強の状況」を表したものです。2020年のデータですが、この傾向は私が現役だったころと比べても変わっていないと思います。

 

グラフによると「業務外ではほとんど勉強してない」人が先端IT従事者で26.2%、先端IT非従事者で51.6%もいるということです。

 

この数字は「業務上必要な内容があれば、業務外でも勉強する」と合わせると先端IT従事者で79.4%、先端IT非従事者で85%にも登ります。

 

つまり、ここで頑張れば上位10%になれる可能性がグッと上がるということです。

 

ITエンジニアは日頃の業務が忙しすぎて、自主的に勉強する時間を確保しにくいのは事実です。

せっかくの休みは遊びたいですしね。

 

しかしそこが、同期や理系エンジニアと差をつける決定的な要因になります。

 

日頃から自己研鑽している人は職場でも周囲から頼られる存在でしたし、実際に昇進も早かったです。

 

私からのアドバイスは「毎日10分だけ努力する習慣を身につけること」です。

正直、これはエンジニアに限った話ではなく人生を成功させるカギでもあります。

 

これができればどれだけ忙しくても無理なく自己研鑽を続けられますし、それがやがて大きな実を結ぶことになるでしょう。

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就職時に取っておくと有利になるIT資格3選

最近では企業も人材の多様性を求めるようになってきたため、文系だからといって極端に不利になることは少なくなってきました。

 

それでも採用担当者としては、ズブの素人より少しでも素養のある人材を採用したいと考えるものです。

 

では、どのような資格を取ったほうがいいのか見てきましょう。ここではどのエンジニアを目指すかで紹介していこうと思います。

 

ITパスポート(システムエンジニア向け)

 

国家資格でありながら、IT関連資格としては入門編とも呼べる資格「ITパスポート」。

 

独立行政法人であるIPA(情報処理推進機構)が主催していて、難易度もそこまで高くないため初心者の学生でも独学でどうにかなるレベルです。

 

「基本情報技術者」を勧める人もいますが「基本情報技術者」は現役のエンジニアでも落ちるレベルの試験なので、IT用語に不慣れな初心者が独学で突破するには相当な努力が必要です。

 

専門学校に行くのであれば別ですが、そうでなければまずITパスポートからチャレンジして、余力があれば「基本情報技術者」に挑戦することをおすすめします。

 

公式サイト:ITパスポート試験

 

CCNA(ネットワークエンジニア向け)

 

ネットワークエンジニア(NE)向け資格として有名なのは、世界的なネットワーク機器メーカーであるシスコが主催するCCNAでしょう。

 

NEの登竜門的な位置づけで、上司から「まずはこれ取っておいて」といわれます。学生でも独学で勉強すれば取れるレベルですが、就活で取っておくと有利になりやすいです。

 

公式サイト:CCNA Routing and Switching

 

LPIC(サーバーエンジニア向け)

 

サーバーサイドエンジニアを目指したいのであれば、LPIC(Linux Professional Institute Certification)がおすすめです。

Linux社が主催する認定試験で、レベルは初級・中級・上級で設定されています。

 

まずは初級を取っておけば十分にアピールできる材料になるでしょう。

Linuxの操作はSEであろうとNEであろうと避けては通れないため、いずれにせよ取っておいて損はない資格といえます。

 

公式サイト:Linux Professional Institute

 

文系もIT企業で求められている時代

変化が当たり前の現代では、柔軟に対応できない企業は生き残れません。

そのため文系理系という枠にとらわれずに採用している企業も多いです。

現在も文系SEで活躍している人はたくさんいます。

 

また、今回は同期に差をつける方法もご紹介しましたが、ちょっとの努力が差を生みます。

 

文系だからといって最初から諦めるのではなく、どうすれば自分の強みを活かせるのかを考えてチャレンジしてみてください。

 

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