「あなたが内定したのに私が無い内定なんて」他人を蹴落とす彼女が選んだ就活の軸

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記事更新日 2022年07月19日

26卒就活サマーインターンシップ就活免除

この記事内容の監修者

ジョブトラ編集部
ジョブトラアカデミー編集部です。 早期内定をサポートする、リアルな体験談やコラムを発信しています。

 

興味、喜び、応援したいけれど自分の無い内定への焦り。
わざわざネガティブな感情を内定者にぶつける友達はいない。

そんな中、彼女は唯一の例外だった。

「あなたが内定したのに、私が無い内定なんて。ありえない」と言ったからだ。
 

生まれも育ちも違う彼女と私。就活でも違う道を行く

彼女は代々医師の家で生まれ、名門の中学・高校を卒業。

幼稚園の頃から、小学校受験対策でお習い事をしていたという。 小学校受験ではつまずいたものの、中学受験で挽回。

ようは、幼稚園児のころから小学校6年生まで、おそろしい量の勉強をこなしたわけだ。
高校では優秀な成績を修め、指定校推薦で大学へ。
大学時代は学部の首席を狙えるほどの成果を出していた。

テニスサークルにも所属し、優秀なマネージャーとして選手を助けた。
その年のテニス部は、大学対抗戦でもかなり良い成績を収めたらしい。

それにくらべて私は、大学にもろくに通わずアルバイトに明け暮れる、しょうもない学生だった。
当時付き合っていた男性へみつぐために、朝から晩までバイト漬け。 そうしないと、生計を立てられなかったからだ。
しかも当時は痛々しいモード系ファッションにはまり「虫」「バスタオル」と周りから言われる、へんてこな服装に身を包んでいた。

ざっくりいうと「育ちのいい人が、避けて通るようなカッコと経歴」だった。

 

 

 

就活であらわれた、それぞれの就活の軸

 


そんな、生まれも育ちも異なるふたりが友人になれたのは、第二外国語で同じクラスだったから。

第二外国語のクラスは難易度が高く、全員で助け合わないと単位を取れなかった。

さらに、彼女が「虫」「バスタオル」な服を着ている人間にも、寛容な女性だったからだ。
変な服で登校しても「個性的でおもしろいね」と、普通に仲間へ入れてくれた。

育ってきた環境が違うからか、私と彼女の就活は志望業界も異なっていた。

私は、外資系コンサルティングファームや、外資メーカーのマーケティング部門を中心にエントリー。
年収が若手のうちから高い代わりに激務の業界へ行き、成長したかった。

そして、リストラもある環境で、自分の限界を試してみたかった。
周りからも「激務だとわかっているのに、よく行くね」とは言われてきた。

対して彼女が志望していたのは、安定と年収が両立できるホワイト業界。
特に、商社、銀行やメーカーの一般職が第一志望だった。
彼女の就活の軸は、「誰もが羨むような企業」だったからだ。

 

嫌いになっても気になる彼女が選んだ就活の軸


彼女はざっくり言うと、いい会社に入って、お金持ちの専業主婦になりたがっていた。
金持ちの家に嫁ぎたい、というよりは、自分の親と同じぐらい稼いでいる男性を求めていた。


そのために一貫して「稼ぐ男のいる業界」へエントリーしていたのだ。 そうすれば職場で出会って結婚できるから。
私が、そんな彼女より先に内定を手に入れたのは、単純に私が受けている業界の選考が早かったからだった。
だから、彼女は私なんかに劣等感を抱く必要がなかった。

単純に、彼女が行きたい業界の選考が、私より遅かっただけのことである。
であるにも関わらず放たれた「あなたが内定したのに、私が無い内定なんて」の一言は、私たちを疎遠にするには十分だった。
その後さらに、彼女が裏でこそこそと「あの子は家が貧乏だから、総合職に勤めざるを得ないのよ、かわいそうに」と言っているのを知ってしまい、彼女のことが嫌いになった。


私はそこそこ、いや、だいぶ陰湿なタイプ。
なので、「そこまで言われるのは気に食わん!」と、彼女の就活状況を知ろうとした。
聞けば、彼女が一番行きたかった総合商社の一般職には落ちてしまったものの、投資銀行の一般職に内定したらしい。

投資銀行の一般職(バックオフィス)といえば、年収1,000万円を目指せる、数少ない一般職だ。
下手な総合職よりも年収が高く、そして9時17時で働ける場所。
正直、総合職を選んでおきながらちょっと、いや、かなりうらやましいと思ってしまった。

 

 

 

ブレない就活の軸が導く、一貫したキャリア


その後、彼女は(計画通り)職場で見つけた相手と結婚。
会社を退職して専業主婦になると思いきや単身、夫のお金で海外留学を決意した。


彼女は名門大学でMBAを取得し、キャリアに箔をつけた。
年収はさらに1.5倍になったという。


そして帰国後は、外資系投資銀行のバックオフィスに転身した。
「専業主婦志望だったはずなのに?」と、思うかもしれない。

だが、彼女の就活の軸は「だれもがうらやむ人生を歩む」ことだった。

彼女が留学した当時は、専業主婦より共働きパワーカップルが憧れの時代になる、ちょうど過渡期だった。
誰もがうらやむ人生を歩みたければ、専業主婦志望ではいけないと判断したらしい。
まことに一貫したキャリアである。
しかもそこで、有名海外大のMBAをサクっと取れてしまうのが彼女のすごさだ。

かたや私は、外資系企業に総合職で入ったはいいものの、体力の限界を感じホワイト企業に転職。
さらにその後は、フリーランスの恋愛コラムニストになった。 キャリアのあやふやさで言えば、私に勝てる人間は同年代でもなかなかいない。

 

 

人に言えなくてもいい「本音で就活の軸」を作ろう


こうして振り返ると、彼女の人生は徹底していた。
彼女は就活の軸がはっきりしていた。
そしてその軸どおりに就職を成功させた。

その後も全くブレず、人からうらやましがられる人生を歩んでいる。
彼女の就活の軸がはっきりしていたのは、人生の軸もはっきりしていたからだろう。

それがたとえ「うらやましがられたい」という公には言いづらい欲望であったとしても。 軸がはっきりしている人間は、就活やその後のキャリアで成功しやすい。

私は彼女の8年後を知るまで、他人の目ばかり気にする就活の軸では、いずれ失敗するだろうと思っていた。
だが、それは私のひがみにすぎなかった。


8年後になってから当時を振り返ると、彼女は最高の就活をしたと心から思う。
彼女の発言は気に食わないが、キャリアの歩み方は一貫している。
くやしいけど、すごく、カッコいい。

もし、この文章を読みながら就活の軸に悩む人がいたら……。
就活の軸なんて、誰かに堂々と話せるような内容でなくてもいい。
ただ、自分の欲望の根っこにある感情をつかんで欲しい、と思う。

彼女が当初から自分の人生で軸をハッキリさせて、就活で成功したように。

 

 

 

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